合気道FQA
合気道のよくある質問集
合気道に興味を持って合気道をやってみたいなと思った方への疑問にお答えします。
また、ここで解決できなかった場合は、お気軽にお問い合せ下さい。
Q.体力がないと厳しいですか?
A.合気道の稽古は「形」から入っていきます。「形」を正しく練習することにより、「技」が身に付き、その技の心のようなことが分かってきて武道の精神や素晴らしさを理解していきます。
そう言ったお稽古ですので、体力は必要とせず、自分のペースでお稽古が出来ますので、性別・年齢に関係なく合気道を楽しめます。生涯の健康維持のスポーツとして80歳過ぎても、合気道を楽しんでいる方もいらっしゃいます。
Q.合気道の道着って、どんなものですか?
A.合気道は柔道や空手と比べると競技スポーツとしては少し歴史が浅く、合気道着と言うようなものはありませんが、柔道着でも空手着でも、どちらでも構いません。でも受身などを考えると柔道着のような厚手のものがいいとされてます。
しかし 合気道を始める最初のころは、普通のスポーツウエアで動きやすい恰好であれば全然問題ありません。特に夏は暑いので、Tシャツなどは快適です。
でも、何ヶ月か合気道をやってますと、自分の道着が欲しくなりますので、その時は先生や先輩の意見を聞いて選ばれるといいでしょう。
Q.合気道の基本的なお作法はどんなものがありますか?
A.日本の武道は「礼に始まって礼に終わる」と言われるように、合気道も「礼」を重んじます。「礼」とは相手に敬意を払い、相手を重んじる気持ちを態度にあらわしたものです。
今日、こうして健康でいられることへの感謝のこころ、稽古をしてくれた相手や先生への感謝と尊敬のこころをもって、自然に態度に表れるようにしたいものです。
・道場に入るとき、出るときは、一礼をします。
・稽古のはじめと終わりに、道場の正面に向かって正座し「礼」をします。
・「形」の稽古や手合わせをするとき、終わるとき、お互いに一礼をします。
こう言った儀式的な礼も、こころをこめて「礼」をしていると、必ず相手に伝わります。逆に、こころに感謝の気持ちも相手を尊重する気持ちもなく「礼」をしていても、相手には何も伝わらないか、恐ろしいことに心がこもってないことが伝わってしまいます。
それでは、基本的な「礼」の形を説明しましょう。
・立ち姿勢の挨拶
「受」と「取」の稽古をするとき、立って挨拶をしますが、足は「かかと」をつけて少し「ハ」の字に開き、腰は30度程まげてお辞儀をします。
よくある間違えは、足を肩幅くらいに開いたままで、お辞儀をする人がいますが、だらしなく見えるのでやめましょう。
また、武道における稽古の挨拶ですので、深々と頭を下げることは相手に「すき」を与えることになりますので、相手の動きが分かる範囲での挨拶になります。
・座り方と礼の仕方
座り方は、立っている姿勢から、左足を折り曲げ膝をつき、次に右足も膝をついて座ります。足の指は親指どおしが触れ合うくらいの位置にし、重ね合わせないことです。
ちなみに立つときは、まず足の指を立て、次に右足を上げ続いて左足を立て、立ちあがります。(座るときの逆順です)
座っているときの姿勢は、ももの付け根あたりに手をそっと置き、背筋をまっすぐにのばした姿勢となります。
その座った姿勢から、礼をするときは、まず左手を膝の前で手をつき、次いで右手を左手に沿いで手をつき、自分の手で出来た三角に向かって鼻を入れる気持ちで頭を下げます。(基本の動作は上記のとおりですが、一般的に手は左右同時につくことが多いです。)なぜ、左手からつくかと言えば、武士の刀は左に置きますので、刀を操作する左手から前に出すことにとにより、敵意がないことを示す作法とされています。
1~2秒くらい頭を上げ、戻すときは先ほどと逆順に、右手からもものつけ根に戻し、次いで左手をもものつけ根に戻し、背筋を伸ばします。
ここで、昔から美しいお辞儀の仕方として言われている「礼三息(れいさんそく)」または「三息の礼(みいきのれい)」と言われている礼法をお教えしましょう。
・息を吸いながら背筋を伸ばしたまま腰を折って頭を下げる。
・下げきったところで短く息を吐く。
・息を吸いながら背筋を伸ばしたまま頭を上げる。
これは深い礼でも浅い礼でも呼吸は同じやり方で、どんな相手に対しても折り目正しく、相手への敬意と誠意が表れる礼法です。しかも、自分自身の精神状態を安定させる効用もあります。
Q.合気道は護身術として役立ちますか?
はい、役立ちます。しかし、急に襲われて自分の身を護るには、「技」と平常心を保つ「心」を養うために多くの稽古が必要です。合気道の心得があれば、身を護るための体捌きなど有効なものはいろいろありますが、決して過信しないことで、相手から逃げるためのチャンスを作るためと思ったほうがよいと思います。それでも、合気道を何も知らないことから比べるとすごいことですが、一番の護身術は、「危ないところに近寄らない」と言うことです。
Q.合気道を習うと強くなりますか?
明治、大正のころは武田惣角先生や佐川幸義先生のように超達人と言う方は、剣道家や柔術家などをバッタバッタと投げ飛ばしていたようです。また、大正、昭和の時代にも植芝盛平先生やその弟子たちも、すごい使い手だったそうですが、いまはそのレベルの人はいないとされています。それはほかの武道も同じかもしれませんね。
さて「強い」と言うことはどういうことなのでしょうか?一番強いことは「自分に勝つ」と言うことではないでしょうか?相手との争いを受け止め、平常心でその争いの解決策を考え、合気道の心である「相手と戦わない」ことができる自分の心との戦いに勝つことではないでしょうか。
そうです、合気道は”戦うことを目的にしていない武道”なのです。