受け身
受け身
「受け身」は相手に技をかけられたときに自分の身を守る安全な受け方であり、同時に技を習得するうえでも受け身はとても重要な役割を果たします。
合気道には投げたり、倒したりする技がたくさんあり、怪我なく安全に倒れることが出来ることでお互いに思い切った練習ができ技の習得に貢献します。
言いかえれば、受け身が出来なければ技の習得は無理ということですので、しっかり練習しておきましょう。
受け身には以下の種類があります。
1.後ろ受け身(後方受け身)
2.横受け身
3.前受け身
4.前方回転受け身
5.飛び受け
以下にそれぞれのやり方などを説明をします。
1.後ろ受け身(後方受け身)
この受け身は当身技や腕返しなどを掛けられたときに、真後ろに倒れる場合に行う受け身で「反動起き上がり式」と「後方回転式」があります。
(1)反動起き上がり式
正立(自然体)に立ち、正面当てを当てられたことを想定し、アゴを上に頭を後ろに倒すと同時に左右いずれかの足を下げ、続いて頭を戻しアゴを引き帯を見るような姿勢をして、下げた足に体重を乗せながら徐々に腰を落とし、同時に両手を両てのひらを下にして前に出し畳を打つ準備をします。
お尻が畳に触れる瞬間背中を丸くしアゴを引き、続いて帯が畳に付く瞬間に一気に両手で畳を打ちます。打つ手の角度は45度ほど開き強く打ち、その反動で両手を胸の前に持ってきます。そのては手を合わせるかクロスさせるかの姿勢を取ります。
畳を打った手をベタッ!と畳に付けたままではいけません。必ず打った反動で両手を前方に持ってくることです。
上に上がった足を前に戻し、その反動で上体を起こし立ち上がり元の正立(自然体)に戻ります。
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初心者は立った姿勢からは難しいので、まずは長座の状態、あるいは中腰(蹲踞)の状態から練習し、身体を丸めアゴを引く動作と両手で畳を打つタイミングを掴むように何度も練習しましょう。
(2)後方回転式
身体を球のように丸めて後方回転し、そのまま起き上がりすぐに構えをとれるこの受け身は柔道にはなく合気道を特徴づけるものと言えます。しかし強い力で崩された場合、対応が遅れ後頭部を打つことがありますので、(1)の反動起き上がりを徹底して練習したうえで、この後方回転式に進むほうがよいでしょう。
柔道で足払いを掛けられたときに、横に倒れて受け身を取るやり方で、合気道ではあまり使われませんが、その後の前方回転受け身や飛び受けの基礎となりますので、しっかり練習しましょう。
正立(自然体)で立っているときに、右または左足を横に払われたことを想定し、払われた足をそのまま横に長し、もう片方の足を支えに徐々に横に倒れ払われた足と同じ側の手を前に出し、腰が畳に着くあたりで手を強く畳を打ち倒れます。
足は倒れた反動で両足を挙げて畳に両足をつけ受け身を取ります。