合気道黒帯への道

古流第3の形 短刀取り8本

古流第3の形 短刀取り8本



古流第3の形 座技立技16本

古流第3の形 座技立技16本



古流第4の形

古流第4の形の動画



極意につながる身体操作法:単独練習

富木合気道の練習法は単独練習と相対練習の二つに大きく分かれており、単独練習は文字通り一人で稽古するもので「運足法」「手刀体操」に代表されます。

この練習は富木師範がその修行体験を経て考案工夫された、合気道修行者のための独習鍛錬法であって、効率良く効果の期待できる優れた練習法です。場所も選ばず、自分一人で十分に取り組めて、安全且つ有効な練習法です。

そして、この基本技能を利かせて相対対人練習に移行するならば、それすなわち手刀合わせとなり、掌底合わせとなり、七本の崩しの表裏となり、ついには合気道の技のすべてへと活用されていきます。つまり、合気道の技術のエッセンスを抽出したシンプルで、かつ有効な身体操作法と言えます。

しかし、取り組みやすい反面、正しい術理を理解しないと、格好やカタチの模倣に終始して仕舞うきらいも往々にあります。それでも汗をかく運動にはなりますが、ただの踊り体操となって、折角の合理的練習法の効果もその素晴らしさも学べないでは大変勿体無い事です。一見簡単で誰にも出来る単独動作ですが、実は極意につながる身体操作法なのです。日々しっかり稽古しましょう!

・「運足法」 

・「手刀体操」



「合気道・黒帯への道」の心構え

合気道を始めるからには、やはり黒帯はとりたいですよね。私が合気道を始めたころは、何もわからず先生に教えて頂いたいくつかの技も、家に帰るとほとんど忘れてしまって、薄ら覚えでしかありませんでした。

それが1年たち2年たつと、「技」も覚えられるようになり、その「技」も完成度を上げるべく何度も修正しながら繰り返し稽古できるようになりました。
技

こうするために私の場合は、稽古から帰ったら、その日の稽古内容をすべてノートに細かく書き出して、イメージアップに努めました。面白いことに、同じ「技」でも初心者の時に書いた内容と、1年以上たって書いた内容とでは、とらえ方やポイントの置くところが違ってきます。これは自分のスキルが上がってきた証拠なのです。そうです毎回何か新しいことに気が付きとても楽しくなってきます。

こうした稽古を通じて、黒帯を取るまでの道のりのいくつかをご紹介したいと思います。一つ一つのことは単純に見えるかもしれませんが、とても重要ですので繰り返し稽古することが必要です。また、繰り返し稽古することによって、その「技」の凄さやポイントなどが分かってきます。


ここで皆様に言っておきたいのは、黒帯を取ることが目的ではなく、むしろ黒帯を取ってからがスタートであると言うことです。それからの精進がその後の自分を大きくすることと思いますので、感謝と謙虚な気持ちを忘れずに、日々努力してほしいと願います。



形稽古の「受け」について

合気道では「形」の稽古を通じて「技」を覚えます。武術ですので「技」そのものは危険な技が多いので、実践的に厳しく技をかけてしまえば、技を修得する前に怪我人続出と言うことになってしまいます。

そこで「形稽古」で「取り」と「受け」の役割を決めて稽古をします。その時の「受け」のあり方を考えてみたいと思います。

合気道の技の多くは、「後の先」で自ら攻撃しかけず、攻撃をかけられたところから始まります。したがって「受け」は最初に攻撃をかける役割です。そこをしっかり意識することが稽古の中で重要になると思います。

たとえば、「受け」として相手の手首をつかむとき、攻撃をかけている人ですから「おい!待て!」のような気持ちでしっかりつかむことです。それが、指の2,3本でそっとつかんだり、つかんだ手に全然力が入ってないような緊張感ゼロでは「技」もかかりませんし、稽古にもなりません。
技

しかし、転体小手捻りのように受けが取りの手首をつかみ、取りがくるっと転体して「受け」を崩しにかかった時、「受け」は必要以上に頑張らずに、ある程度崩しが成功していれば形どおり受けることが良いと思います。特に初級、中級の間は、まずは形の流れを覚え、徐々にレベルアップしていく稽古が良いと考えます。

また、「受け」が力を入れて頑張ったりすると、ケガをすることが多くなりますので変に頑張らないように気を付けてほしいと思います。

しかし、逆に「受け」として、特に我慢をしているわけでもないのに、まったく技がかかった気がしない、または技を感じない場合は、あえて「受け」自ら崩れる必要はありません。そのことにより「取り」は正しい技の勉強になるからです。

人の身体はそれぞれ違います。身体の大きい人や小さい人、太っている人痩せている人、関節の可動域が大きい人や小さい人など違いがありますので、それぞれに対応することも大変勉強になりますので、出来るだけ多くの人と稽古することをお勧めします。

そのように稽古していき上達すれば、「取り」は「受け」に緊張感を発生させずに、「サッサッ!」と技をかけらるようになるでしょう。

そして「受け」は、単なる相手の練習台になるだけではなく、相手の技を直前に身体で感じ、より安全に「受け」、「返し」につなげる感覚を養うところもあると思います。そういう意味では、単に外したり、かけられないよう抵抗したりするのではなく、かけられたときにそれに応じた「受け」と「返し方」を勉強するほうが、よいと考えます。